受精卵の遺伝子をチェック

診察室

流産や中絶の回避のため

体外受精とは、文字通り体外で精子と卵子とを結合させて受精卵とし、それを女性の子宮内に入れるという不妊治療です。しかし受精卵の中には、遺伝子に問題があり、子宮に入れてもスムーズに着床しないものもあります。また、着床しても流産や死産となることがありますし、さらには先天的な障害を持つ子供として生まれてくることもあるのです。こういったことを回避するために行われていることが、着床前診断です。着床前診断では、子宮に入れる前の受精卵の遺伝子や染色体がチェックされます。これらに問題があった場合には、女性はその受精卵を子宮内に入れないという選択ができるようになります。せっかく子宮に入れても、流産や死産となっては、女性は心も体も深く傷つくことになります。状況によっては中絶が必要となるのですが、この場合も心身は大きなダメージを受けます。癒着などのトラブルがあれば、子宮ごと体内から取り出すことになりますし、それにより二度と妊娠できなくなるのです。そのため体外受精をする女性やそのパートナーの多くが、着床前診断を希望しています。また着床前診断で遺伝子や染色体について調べれば、その受精卵の性別も明らかになります。もちろん先天的な異常がなかった場合には、そのまま子宮に入れることになるので、着床前診断には赤ちゃんの性別を早く知ることができるというメリットもあります。ただし日本では、男女の産み分けに利用することはできない決まりになっています。したがって、あくまで流産などのリスク回避を目的として受けることが大事です。

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